バイオリンって、難聴にならないの?

バイオリンって、難聴にならないの?

悩み相談

バイオリンはとても耳に近い位置で鳴りますが、私の知る限り、これが原因で難聴になった人はおられません。
しかしながら、長時間の練習のあと、若干聞こえ方が変わることがあるのは確かです。

聴力は加齢とともに高音から聞こえにくくなりますが、これが早くなる、変わらない、の因果関係も分かっていないようです。
私自身は、子供のときに鼓膜を手術したことで左耳が若干弱いです。と言っても稀に健康診断で「要・再検査」になる程度ですが、できるだけ長く聴力を保ちたいのでイヤープロテクターを使用しています。

騒音のあるところに長時間過ごす必要のあるとき、楽器の練習を長時間するとき、飛行機に乗るときなど使用すると、かなり楽に感じます。
広々した練習室があるなら別ですが、練習できる部屋は4.5畳程度なので音量が大きすぎるように感じることがあるため、イヤープロテクターのお世話になっています。

よくあるウレタン素材の「耳栓」は音がこもって聞こえ、自分の声まで変わってしまうので使いません。

若干高価ですがフィルターを使用したイヤープロテクターが良いでしょう。
大音量の中では逆に個別の音が聞きとりやすくなったり、とても重宝すると思います。
自分の声の聞こえ方も変わりませんし、小さな音量ではほぼ、変わらず聞き取れるところが良いです。

ちなみに、「弱音器」を使用した練習も同様に有効ですが、右手と左手を分けた機械的な練習のときや深夜に限定しています。
やっぱり、弱音器を使うと楽器の音質まで変わってしまうため、楽曲などはイヤープロテクターを使ってでも弱音器なしで練習したいと考えています。


いつからか強い音、大きな音量がもてはやされるようになり、優美な室内楽でさえ奏者、楽器製作者ともに強い音を追いかけてきたように感じます。
ロックやポップスコンサートのような大音量になるとは思えませんが、少し疑問な部分ではあります。

絶対的に大きな音を目指すのではなく、芯のある艶やかな強い音を目指して練習したいと思います。