指板は素早く叩くように押さえるのか?

指板は素早く叩くように押さえるのか?

2018年8月16日
レッスン

指板を叩く必要はないと考えています。
確かに多くの奏者は「すばやく、指を立て、指板を叩くようにおさえる」と指導され、私自身もそのように、長年叩いていました。しかしこれを無駄な動きとする指導も確かにあります。

具体的には以下のように弾きます。

  • 指は常に絃のすぐ近くに構える・・・最小限の動きしかしない。
  • 絃だけを指板につけ、ついたらそれ以上の力で押えない・・・ギュッと押えても音は変わらない。むしろ振動を妨げる。
  • パタパタと動かすのはエネルギーの無駄
  • どの指が動いているのか分からないくらい動きを小さくできる
  • 移絃は指を上げて下げるのではなく、ずらすように

これらは全て大切です。
以前は強い力で絃を指板に押さえつけていたのですが、「試しに」とフラジオレットから実音に変わり、少しづつ力を強く、最終的にギュッと力いっぱい握りこみましたが、音は悲しいほど変わりませんでした。

移絃のとき「横へずらすように」することで音程の安定にもつながります。
習い始めた頃、「次のレッスンまで、絃を指板にあたる直前までしか押えない”寸止め”で練習するように」と指導されたほどです。

するとむしろ、指先のどの部分でおさえるかのほうが音色に影響することが分かりました。

ボヤけず、はっきりとした実音を出すには指先の真ん中ではなく、親指側で押えます。
これは美しいビブラートをかけるにも有効なようです。

すると、指は指板に立たずに約45度の角度になります。
ハイポジションを弾くとき絃は指板から浮いた状態で弾きますが、このときにも有効な指の形になります。