窓の防音工事を考えています。

2015年6月15日
悩み相談

IMG_1055私は職業柄、このような相談をよく受けます。

建設業の三原則

・ヨク
・ヤスク
・ハヤク

に当てはめてお答えいたします。

バイオリン属の音量は大きいですが、打楽器やトランペットなど吹奏楽器に比べるとかなり小さいものです。

軽い壁の長屋やマンションでは難しいですが、一戸建ての住宅、コンクリート造のマンションなら特に何もしなくても問題ないかと考えています。

まず最初に思いつくことは、窓や玄関など開口部からの音漏れです。

特にコンクリート造の建物の場合は開口部の対策が有効です。
ALCや木造の場合、壁面自体の遮音性能が低いため、開口部の対策だけでは足りないケースが多いです。

開口部は、現在の窓やサッシはそのままに内側に樹脂製の窓を増設する方法が最も安く早く効果的に仕上がるでしょう。

費用は大きさや施工数、ガラスの種類で変わりますが、6~10万円といったところ。

最も遮音性能の高い真空板硝子は高価ですが、断熱性能も素晴らしいため光熱費の節約効果も大きくなります。

20060515-img_pair中空の「ペアガラス」は遮音性能に劣ります。コインシデンシス効果という共振現象によるもので、防音のためには逆効果になることさえあるのです。
こちらは結露対策、断熱性能向上が目的の場合に採用します。

フィルムを挟み込んだ「合わせガラス」は防音と防犯に効果的です。安価で最もお勧めできるガラスです。

いずれにしても、完全に遮音することは費用や構造から、現実的ではありません。

普段からご近所と仲良くし、時間を決めて練習する、遅い時間帯は消音器を使用するなどすれば、近隣トラブルに発展するケースは極めて少ないです。

もし消音器などをつけても苦情やトラブルがあれば、それは音量ではなく感情的なものが原因です。

どんな防音対策を施しても無駄なので、普段からご近所と仲良くするようお勧めします。