駒をまっすぐに立てる理由

2015年7月30日
扱い方

20150716_193140駒を初めて見たとき、なんとも頼りなく感じませんでしたか?
薄い木端のようなもので、強く張った絃を支え振動を胴に伝える、ひょっとしたら胴より大切なのでは?と感じるほどの部品です。

この駒が傾いてくると良くないことは想像できるのですが、特に絃が新しく伸び続けているときはマメに調整したほうが良さそうです。

かなり熟達した奏者でも、駒を上から見たとき図のように曲がっている場合はよく見られます。
特に、ガット絃を使っている奏者は頻繁に調弦するためこのようになりやすいようです。
koma_pic
G,D,A線はペグで、E線はアジャスターで調弦するためこのように曲がってしまうのですが、当然のことながら割れやすくなってしまいます。

そう簡単に割れるものではありませんが、調整に出すとお金も時間もかかりますし、駒の高さや扁平さなど変わると何かと面倒です。

ある日突然割れて困ることがないよう、傾いてきたな、と思ったら直しておきましょう。

調整は難しいものじゃなく、楽器を膝の上に置いたら両手で駒を持って「エイ!」とひっぱるだけ。
「エンドピン側の胴と直角に・・・」と言われますが要はまっすぐ立っていれば大丈夫でしょう。

あまり神経質に時間をとられるといけないので、適当にしておきましょう。