我々サラリーマンには必要ありませんが、よく話題にあがるものにこれがあります。
良質の楽器を使い続け、木の乾燥が進み音が柔らかくなる。
確かにオールドと呼ばれる楽器の音は柔らかく、オーケストラでも好まれるでしょう。
・元々良質な楽器しか残っていない
・修理を繰り返しながら使い続けている
・完成した当時とは基準音の高さも違う
これらを考えたとき、古いから良いとは言えないことが分かります。
特に、A=442Hzが一般的になったのは近年になってからです。
より弦を強く張るわけですから、楽器は補強されます。このように時代に合わせ、リメイクされ続けているのです。
ですから、当然リメイクしてまで使うほど良質の楽器しか残りません。同等の良質な楽器なら、現代の新作のほうがむしろ多いかもしれません。
金に糸目をつけない資産家が楽器の値段を吊り上げてしまいました。
一般に出回っているオールドと呼ばれる楽器も、とても我々サラリーマンが買えるような価格ではありません。
新作でも、量産でも、あまりにも素晴らしい優れた楽器がたくさんあります。
絃の種類や奏法でオールドに負けない柔らかな音色も出せるでしょう。
誰かが作った「商業的な価値」に惑わされず、楽器を選んでいただきたいと思います。