「弓なんて、ヴァイオリンを買ったらくれるものだと思ってた」なんて話を聞きます。
「弓の値段は楽器の1/3くらい」なんて話も聞きます。
私の考えは、竿に馬の尻尾を張っただけの単純な構造だけに、
1.材料が命
2.造りが悪いと使い物にならない
ですから、
1.良い材料
2.熟達した手技で造られたもの
に限られます。つまり、楽器本体よりも神経質に選ぶ必要があると思っています。
「竿に毛を張っただけ」の弓は、材料が悪ければどんな名工が加工しても良い弓にはなりません。「弓の良し悪し」は「材料の良し悪し」と言ってもおかしくないほど。
材料はフェルナンブコ材が最も適していると言われていますが、この材料がとても貴重です。
将来、材料自体が手に入らなくなる可能性さえあります。ですから、できるだけフェルナンブコ材の弓を買うようお勧めします。
現在のところ、価格帯は3~6万円で良い弓を選べるでしょう。
物足りないと感じることは無いでしょうが、15万円程度の弓を持つと違いが分かるでしょう。しかし、我々サラリーマンには必要ないかと思います。
その他の材、例えば釣竿などに使われるカーボンファイバーの弓は、残念ながら柔らかく感じます。安価で、「じゅうぶんに使える」という人もいますが私は少し頼りないかと思っています。
数千円~2万円で売っているような弓は、もちろん弾けないことはないのですが「毛替え」で仕方なく借りたとき、肩が変に痛くなってしまいました。
安価な弓には「反り」、「曲がり」が出てくるものもあり、練習どころではなくなってしまいます。
毎日使うものですし、楽しく練習するためにも良い弓を持つことをお勧めします。