弦楽器の誕生

2015年4月14日
歴史に学ぶ

reb01弓と弦を使う楽器は、いつできたのでしょう。現在の弦楽器のもとになったと思われているレバーブ(Rebab)はレベックとも呼ばれ、トルコなどで古代から現代まで用いられています。

バイオリンと同じく肩にあてて弾くもの、チェロのように床へ立てたり、膝の上へ立てて弾いたりするものもあるようです。
弦楽器が作られたアイディアは狩猟の弓にあると考えられています。弦が張られた弓は狩猟の道具ですが、弾いてみると平和な明るい音がします。
大きさが変われば音程も変わります。これからハープのような楽器が生まれ、進化し続け私達が知るような楽器になりました。

弓矢は世界中で使われましたが、同じように楽器に姿を変え、やがて地域や民族性の違いとなってあらわれてきます。こうしてエジプトや中東などが弦楽器の発祥の地になります。

弓に弦を張っただけのハープのような楽器から、リュート、チェンバロに発展し、ピアノやギターに変化していったと思われます。
それまで張った弦を「はじいて」鳴らしていたのに対し、「こすって」発音し生まれたのがヴィオール、ヴァイオリンなどの弓奏擦楽器、つまり弦楽器です。
さらにモンゴルで馬頭琴、中国で発達した胡弓(二胡)は、日本に到達しました。niko

一方、西方での弦楽器はフィドル、ヴィオール、ヴィオラなどと呼ばれ、我々が知るヴァイオリンに変化していきました。
日本には1562年、教会にオルガンがなかったためヴィオラが伴奏に使われたという記録があります。

楽器の発展する過程を見ると、その地域の特徴を知ることが楽しいです。例えば西洋では「室内楽」と呼ばれるように、石作りの家に適した響きのヴァイオリン属が発展しました。日本では琴、三味線など楽器自体の響きと演奏する環境が密接に関係しています。
打楽器など極めて大きな音のする楽器は軍隊の合図で発展しました。マーチングドラムは、軍隊の行進そのものだったのです。

そんな面から楽器を見てみるのも、また楽しいことですね。