また楽曲の練習も楽しいのですが、数日でたちまち上達するわけでもなく、サボっても弾けなくなるわけでもなく、これまた辛抱と根気の要ることになりがちです。
楽曲の中で「このトリルの部分が来るたびにモタついてしまう」、「このビブラートがいい加減になってしまう」、「この早い部分が・・・」など悩みは尽きませんが、やはり、基本的な運指練習は楽曲の完成度を早く高めてくれます。
また、違う刺激は身体にも心にもバランスの良い成長を促してくれるでしょう。
ヴァイオリン属でとても実績のある素晴らしいエチュード（練習曲集）に「カイザー」があります。この完成された練習曲集はおよそ誰もが取組む効果的なものですが、これを難曲として嫌がる生徒が多いのも事実です。
今回ご紹介する「やさしいカイザー」は、この素晴らしいエチュードを心理的に取り組みやすく編曲されたもので、かなり初期から練習に取り入れることができるでしょう。
例えば小指をよく使う練習曲をいろいろなテンポで繰り返すことは結構な負担が小指にかかります。しかし驚くほど楽曲の中での小指使いが楽になります。
基本的な奏法を網羅されたこの「やさしいカイザー」取組むことは、あなたの技術の「底上げ」になるでしょう。
また、最近ではCD付きも出版されました。
曲のイメージがつけばより練習が楽しく、早く弾けるようになることは疑いようがありません。
少々価格はあがりますが、こちらもお勧めです。