楽典「知は力なり」

2015年4月22日
教本・教材紹介

楽器の経験のない人が最初に心配するのは楽譜です。

実際のところ、楽器の上達に合わせて最初は簡単なものから始まるので何ら心配する必要はありません。
「読み書き」レベルと考えていただいて大丈夫でしょう。

しかしながら、知るだけで大幅に読譜力が上がる教材があるとしたら、知りたくありませんか?楽譜には音符だけではなく、様々な指示が書かれています。それを毎回、誰かに聞くわけにはいきません。

ルイ・アームストロングは刑務所の更生プログラムでコルネットを覚え、後にビックバンドに入ったときに読譜の重要性を知ったと言っていますが、共通言語としての楽譜、知識として音楽理論を持っていることは、無駄な労力を使わずに音楽に取組むことに繋がるのです。

私が強くお勧めする教材はこの「楽典―理論と実習」です。テキストと練習問題が一緒になった本ですが、「今更、受験生じゃあるまいし・・・」なんて言わないでください。
覚えたつもりでも、覚えていないものなのです。練習問題でアウトプットすることで、より確かな知識になっていきます。

また、誰かに説明するつもりで学習してみましょう。より深く理解することができるでしょう。

ヴァイオリン属はフレットがないことも、練習を難しくしています。調が変わっても「ココ!」と自信を持って押さえられるようになるには、この楽典の理解が大きな助けになります。

何十時間も練習するより、「知る」だけで克服できることが確かにあります。是非、楽しく取り組んでいただきたいと思います。