小指を鍛えるために

2015年10月4日
練習方法

20150628_073528初歩のピアノ奏者は、小指よりも薬指が効かないと言われています。しかし弦楽器の場合、薬指は実に頼りになる存在で、速く、強く、柔軟な薬指は人差し指より頼りになるほどです。

初期のピアノでは器用に使えると思える小指ですが、弦楽器の演奏となると日常生活ではほとんと使われず鍛えられていないためか、力も弱く、遅く、柔軟さに欠け、なんとも頼りにならない指になってしまいます。そのため、この指を人並みに使えるようにするためには他の指以上に訓練しなければなりません。

この訓練には「カイザー」の練習曲集が適していると思われますが、数回練習しただけで鍛えられるものではありませんので、定期的に繰返し、何度も、長期間続ける必要があるでしょう。
特に小指を意識してこの練習曲集に取り組む時間を作れば、期間のかかる身体的な能力はともかく、神経的な向上は即効性が望めますので小指を使うことに不安が減り自信が増すでしょう。これはとても大切なことです。

以下に、小指を鍛えるためにやってはいけないことを列記します。

  • 電車の吊り革に小指だけでつかまる。
  • 鞄を小指だけで持ち歩く。
  • クッキーを小指で割る。

ロッククライミングの練習にはなるかもしれませんが、このような訓練は非力な小指には怪我の原因になるだけでなく、速さ、しなやかさが大切なバイオリンの演奏にはあまり役立たないでしょう。