バイオリンには「級や段」などありません。柔道や空手のように帯の色も、検定試験もありません。
そのためなのか、驚くほど幅広い「初心者」の範囲が生まれてしまいました。
もちろん上を見ればキリがないのでどう評価していただこうが、どう自称していただこうが構わないのですが、例えば重音で手際よく調絃する人が初心者を自称したなら、それはちょっと違うように思います。
自分なりに考える初心者とは、
・弓をまっすぐに使えない。
・楽器を安定して構えることができない。
・1オクターブの音階を各調で弾くことができない。
・調絃ができない。
この程度ではないでしょうか。
位置移動、装飾音、指弓、ビブラートの練習に入ったら、おおよそ初心者ではないと思います。
こんなことを書くとまた苦情が来るんでしょうが・・・。
手技が長けているから上級者、という考え方は少ないと思いますが、そういったところから離れて、「プレイヤー」としての自分が居ても良いでしょう。
表現の幅、技術の差、取り組む理由がこれほど幅広いのに、「初、中、上」程度の分け方自体、不自然なのかもしれません。