Musafiaをご存知でしょうか?イタリアのクレモナに工房を置く、ケースの製作社です。
ストラディバリウスなど名だたる製作家の産まれたこの街は、今でも多くの弦楽器工房があります。
博物館から貸与されるストラディバリウス作の楽器を運ぶとき、渡されるケースがこのMusafia製のケースです。
よほど信頼性が高いのでしょうが、価格も相当なもので、10万円以上します。「ケースに10万円!?」と驚かれるでしょうが、さすがの安心感と高級感。かなりのものです。
ケースの外装は丈夫な布で覆われ、縫い目は皮製。この部分が合皮だとある日ボロボロに崩壊していくのです。丈夫なバックルと丁番です。
内装は豪華そのもの。刺繍模様の入った内張り、ビロードのような楽器収納部、コーナーの装飾、デザインされた小物入れ内部まで、上質の壁紙のようです。
湿度計や、乾燥を防ぐための放湿棒まで付いています。
余談ですが、湿気を気にするあまり乾燥剤を入れる人がいますが、密閉されている訳ではないので効果はありません。
それに、乾燥しすぎるのも、楽器に良くありません。
このケースの魅力は豪華な作りや装飾だけではありません。その頑丈さです。
Musafiaのサイトをご覧ください。雪の積もった屋根の上に放置しているなど、「そこまでやる?」という実験画像がたくさんあります。
大切な楽器を守り、安全に運ぶケース。
ここまで大層なケースは我々サラリーマンに必要ありませんが、名実ともに世界ナンバーワンに丈夫で豪華なケースと言えるでしょう。